リクルートキャリアの調査により、就職内定率の上昇とともに、内定辞退率の数値も上がってきていることがわかっています。
内定を得た学生の割合を表す就職内定率は2017年10月1日時点で92.1%。
過去の同時期と比較すると、2016年卒は85.9%、2017年卒は90.6%であり、年々高くなっています。
そして、内定を得た学生の中で内定を辞退した経験をもつ者の割合を示す内定辞退率は、2017年10月1日時点で64.6%となり、調査してきた中で過去最高値となっていました。
採用活動に力を入れエントリー者を増やし、内定を出しても、入社前に辞退・・・。
そうなってしまっては、それまでかけてきた時間や労力、コストが無駄になってしまいます。
内定辞退者を出さないために、また入社後の早期退職を防ぐために、今企業が力を注いでいるのが内定後のフォローです!
内定者フォローを行う目的は、内定辞退と早期退職の回避
企業が内定者フォローを行う重要な目的のひとつは「内定辞退を防ぐこと」。
興味のあった会社からの内定とはいえ、学生は初めて社会に出ていくことへの不安をたくさん抱えています。
内定をもらい実際に働くことが現実的になると、より不安が増す人も少なくないでしょう。
社内の人間関係は良好なのか、実際の労働条件や労働環境はしっかりしたものなのか。
選考過程で聞きたいことをしっかり聞く時間は実際多くはないと思います。
採用担当者や面接官と話す際も、緊張のあまり思ったように話せていないかもしれません。
そんな内定者の不安要素を取り除いてあげることが内定者フォローの本来の意味ではないでしょうか。
そこから、入社に向けた準備や心構えができ、働くことへの期待感を高めることにもつながるでしょう。
さらには、入社後の成長意欲を持つことやギャップを減らすことにもつながり、早期退職を防ぐことにも効果がでそうです。
入社まで内定者との接点を持ち続けることが大切
内定者フォローは、入社まで定期的に内定者との接点を持つことが大事です。
内定を出したあと、内定式まで接点がないというのは避けたいですね。
たとえば、内定者懇親会や研修会を開催し、内定者と顔を合わせる機会をつくるといいでしょう。
なかには、内定者同士の交流のためバーベキュー大会を開催したという話も聞いたことがあります。
”この会社はきちんと内定者を見てくれている”と感じてもらうことで安心感もうまれます。
入社後もきちんと社員の事を考えてくれる会社だということも伝わるでしょう。
内定者が感じている不安や疑問を定期的にしっかり吸い上げ解消していくことで、モチベーション維持・向上も期待できます。
そういった気持ちを入社まで持ち続けてもらうことが重要。
内定者へのフォローをしっかり行っているかどうかが、他社との差を生み、内定辞退を防ぐことにつながるはずです。